【裁判の傍聴】一生に一度は行ってみた方がいいと思う理由
皆さん、おはようございます!シーソーです。
突然ですが「裁判の傍聴」に行ったことがある方はいらっしゃいますか?
私は50歳で初めて「裁判の傍聴」に行ってきました。
率直に感想を申し上げますと、
「もっと早く行っておけば良かった~!」
「せめて一生に一度は行くべきだ!」
という感想です。
本日はその「裁判の傍聴」について書いていきたいと思います。
行ったことがある方も、
まだ行ったことがない方も、
是非、お付き合いくださいね!
裁判の傍聴に行こうと思ったきっかけ
「裁判の傍聴に行こう!」と思った、明確なきっかけは実はないんです。
ただなんとなく…という感じでもないんですが、
なかなかその一歩を踏み出すことができなかったんです。
以前から興味はありました。
テレビのドラマや映画で裁判に関連する作品はたくさんありますよね。
いわゆる「裁判モノ」とでも言いましょうか。
随分以前になりますが、
「裁判」というものに少しだけ興味が沸いた物がありました。
携帯型ゲーム、任天堂DSのゲームソフト、
「逆転裁判」です。
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このゲームソフトを初めてやることになった時、
正直なところ「難しそうだし、そもそも面白いの?」と、
疑いつつ、やり始めたことを思い出します。
やってみたところ…
「なかなか面白いじゃん!」というのが当時の感想です。
このゲームソフトをプレイしてみた感想としては、
「嘘はついてはいけないんだな…」
「嘘を言うといつかバレるんだな…」
ということです。
内容は、ある事件を元に捜査を行い、
最終的に裁判で決着をつける…
というものでした。
いわゆる「検察官」×「弁護士」という感じでしょうか。
このゲームソフトをシリーズでいくつかプレイしました。
そうこうしている間に時が経ち、
ある映画に出会いました。
「それでもボクはやってない」という映画です。
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加瀬亮さんが主役の「痴漢冤罪」をテーマにした映画です。
これ、ご覧になった方はいらっしゃいますか?
お時間があったら、是非見てみてください。
いろいろな意味で「衝撃」です。
当時「痴漢冤罪」というものが話題になっていたこともあり、
私としても決して「他人事ではないな…」と考えさせられる映画でした。
さて、前置きが随分長くなってしまいましたが、
「逆転裁判」というゲームソフトで少し興味を持ち、
「それでもボクはやってない」という映画を見たことで、
ものすごい衝撃を受け、
「裁判の傍聴」ということに本格的に興味を持ちました。
なかなか傍聴に行けなかった訳
「それでもボクはやってない」を初めて見たのがもう10年ほど前…
なぜ10年もの間、裁判の傍聴に行かなかったのか?
厳密に言いますと、「行かなかった」というより、
「行けなかった…」いや、「行く勇気がなかった」
という表現が一番当てはまるかもしれません。
ゲームソフトや映画で見て感じた「裁判のイメージ」なんですが、
正直なところ「怖い…」あるいは、
「そんな簡単に見られるものじゃない」と思っていたんです。
それが調べてみると、
思ったより「手軽に」、「簡単に」見ることができる、
ということがわかったんです。
基本的に裁判は平日の朝から夕方くらいまでしか行われていないので、
仕事の都合というのもあり、
なかなか行く機会を作ることができなかった…
というのも理由の1つになっていました。
実際に傍聴に行ってみました
なかなか傍聴に行く機会を見つけられませんでしたが、
ある平日、お休みが取れたので、
「そうだ!裁判の傍聴に行ってみよう!」
と思い立った訳です。
でも、「怖い…」というイメージが拭い去られた訳ではありません。
今思えば、なかなか勇気がいる行動だったと思います。
私は名古屋に住んでいますので、
名古屋市中区三の丸というところにある、
「名古屋地方裁判所」に行きました。
裁判所の前に着くと、
「おぉ~…ついに来た~」
という感じで体が引き締まる思いでした。
ちょっと影が入ってしまって見えにくいですが…
入り口の前には怖そうな警備員の方が立っています。
もうここから先は写真は撮れません…
恐る恐る入り口に近付くと、
入り口が二手に分かれています。
それは「一般の入り口」と「関係者(検察官や弁護士)」に分かれていて、
当然、一般の人は「一般の入り口」から入ることになります。
入り口に立っていた係の人に促され、
一般の入り口から入っていきます。
入ってすぐの所で手荷物検査と金属探知機の検査を受けます。
国際線の飛行機に乗る時の検査に似てますね。
大きめのベルト(金具)や時計、アクセサリーなどを身に着けていると、
アラームが鳴ってしまいます。
思ったよりシビアな検査に緊張が高まります。
これだけ厳重に検査しているということは、
昔からそうなのか、
以前に何かあったから厳重になったのか…?
おぉ~…怖い、怖い…
手荷物検査を抜けると…
「え?これだけ?」
受付で記帳するとか、
身分証明書を見せないといけないとか…?
ここから先はある意味では「自由」です。
逆にどうしたらいいのか迷ってしまいました。
建物に入ってから行うこと
どうしようかとキョロキョロしていたんですが、
同じように入ってきた人が、ある受付に向かって歩いていきます。
その受付には1人の警備員の方が座っていて、
カウンターにファイルのような物が置いてあります。
どうやらそのファイルに、
今日行われている裁判の詳細が書いてあるようです。
ファイルは2種類あり、それぞれ2冊ずつ置いてあります。
その2種類は、
- 刑事裁判
- 民事裁判
に分かれていました。
それぞれのファイルの中に、
本日行われている裁判の開廷情報がプリントされて入っていました。
- 何時から
- どの部屋で
- 誰の
- どんな裁判
★ここで1つポイント!★
筆記用具を持っていくといいですよ。
裁判所の中は基本的に撮影不可なので、
自分が見ようと思う裁判をメモしておいた方が、
予定が立てやすいと思います。
スマホで「パシャ!」なんてやったら、
没収されちゃうかもしれませんので…
刑事裁判と民事裁判の違い
先程、開廷情報のファイルは2種類あり、
「刑事裁判」と「民事裁判」に分かれているというお話しをしました。
それぞれの違いについてご説明します。
- 刑事裁判…検察官が罪を犯した者を起訴する
- 民事裁判…個人や法人が私人を訴えて裁判所に紛争の解決を求める
大まかですが、このような違いがあります。
刑事裁判は主に、窃盗、殺人、傷害、放火、誘拐、痴漢など
民事裁判は主に、損害賠償の請求、相続、離婚、お金の貸し借り、契約問題など
上記で紹介した映画「それでもボクはやってない」は、
「痴漢冤罪」を争う「刑事裁判」になりますね。
このような裁判が毎日、それぞれの部屋でいくつも行われているんですね。
傍聴の仕方
開廷情報をチェックし、
興味がある裁判のメモを取ったら、
早速、傍聴に行きます。
私は刑事裁判を選びました。
というのも、民事裁判はほとんどの場合、
短時間で終わってしまったり、
そもそも当事者が来ていなかったり…など、
あまり見所がない場合が多いようです。
エレベータでそのフロアに移動します。
降りるといくつかの部屋に分かれていて、
「シーン…」とした雰囲気にますます緊張が高まります。
ちらほらと他の傍聴者もいるようです。
それぞれの部屋の出入り口の扉の横には、
先程、受付で見たような開廷情報が張り出してあり、
その部屋で何時から何の裁判が行われるか確認できます。
開始時間前であれば通路にあるイスに座って待機します。
係の人が部屋の鍵を開けてくれたら入ることができます。
入る時も特に記帳するとか、誰かに何かを見せるとか、
そのようなことは何もありません。
スーッ…と入っていけば何も問題ありません。
この段階でスマホなどは電源を切るか、
マナーモードにする必要があります。
好きな座席に座り、しばし待っていると、
検察官の方、弁護士の方がそれぞれ入ってきます。
当たり前ですが、それぞれが左右に分かれて座るんですね。
ただし、傍聴席の座席には限りがあり、
注目度の高い事件などの裁判は定員いっぱいになり、
入室できないケースもあるそうです。
しばらく待っていると最初の衝撃です!
被告人が警察官に付き添われて入ってきました。
手錠と腰紐もされています。
50年の人生の中で、手錠をされた人を目の前で見ることは初めてでした。
しかも傍聴席と被告人席の間にあるのは、
高さ1mほどの木の柵だけです。
その気になれば簡単に飛び越えられる高さの柵なんです。
被告人との距離も数mくらいです。
少し身構えてしまうくらいの緊張感です。
そして最後に正面の奥の扉から、
「ドーンッ!」と裁判長の登場です。
ほんとにドラマや映画で見るようなシーンが、
目の前で起きている訳です。
裁判の進行
ようやく裁判が始まっていく訳ですが、
裁判中はとにかく静かに聞いていなければいけません。
進行に対して意見を言ったり、
他の傍聴者と会話をしたりしてはいけません。
当然、録音をすることもできません。
ただし、メモを取ることは可能です。
決まりを守らないと、注意されたり、
退廷させられることもあるようです。
ただ裁判中であっても、途中の入退室は可能です。
入室の際は静かに扉を開き、
静かに歩いて、静かに座る。
退室の際は静かに席を立ち、
静かに歩いて、静かに扉を閉める。
思ったより自由であることは正直驚きました。
裁判の内容は、その進行の段階により内容は変わります。
- 新件…新たに始まった裁判
- 審理…事実関係や法律関係を明確にする
- 判決…有罪・無罪あるいは免訴などを言い渡す
自分が見ようとしている裁判が、
どの段階なのか知っておくと理解が深まります。
進行の内容は、ドラマや映画ほどではありませんが、
状況によっては検察側と弁護側の激しいやり取り、
裁判官と被告人のやり取りなど、
かなりリアルなやり取りを目の前で見ることができます。
日常の自分とは無縁な世界かもしれませんが、
でも、いつ自分が被害者になるかもしれないし、
加害者になってしまうかもしれない…
他人事とは思えない気持ちで聞いていました。
多くの刑事裁判は1時間単位で行われています。
終わったら次…終わったら次…と連続で見ることも可能です。
ただお昼の12:00~13:00は一斉に休憩時間となりますので、
その時間に行くときはご注意を!
まとめ
本来であればもう少し細かい部分も書きたかったのですが、
長くなってしまったことと、
時間がなくなってしまったので、
今回はこれくらいでまとめてみようと思います。
50歳で初めて「裁判の傍聴」に行き、
「現在の世の中の縮図」を見たような気持ちになりました。
面白半分で行くのではなく、
裁判の傍聴から学べること、気付くこと、
たくさんあると思います。
お金もかかりませんし、面倒な手続きも不要ですので、
もしお時間がありましたら、
お近くの裁判所に傍聴にお出掛けになってはいかがでしょうか?
私はすごく勉強になりましたし、刺激を受けました。
個人的にはオススメしたいと思います。
※今回の記事は、私が行った「名古屋地方裁判所」のお話しです。
他の裁判所では状況が若干違う場合もあると思いますので、
前もって下調べしておいた方がいいと思います。
本日もお付き合いくださり、ありがとうございました!
今後もよろしくお願い致します。